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相続税についての改正により、基礎控除額が大きく引き下げられましたので、相続税対策として生前贈与を検討されている方も多いと思います。少しでも多くの財産を相続人に残すためには、計画的に対策することが重要です。生前贈与により遺産を減らすことは相続税対策の有効な手段の1つでありますが、贈与税がかからないよう注意する必要があります。生前贈与についての課税の仕組みには『暦年贈与』と『相続時精算課税』といった2種類があります。両者を比較検討し、ご自身に合った方法で生前贈与を有効活用しましょう。
1.相続税の基礎控除とは
相続税には基礎控除が定められています。平成27年に4割ほど引き下げられ4%台で推移していた相続税が課税される方の割合が8%と急増しています。相続税の対象となるのかどうか、まずは基礎控除の範囲をしっかりご確認ください。
【基礎控除】
3000万円+(600万円×法定相続人の数)
例えば、相続人が配偶者のみが相続人であれば3600万円。配偶者と子1人であれば4200万円までが基礎控除の対象となります。
2.生前贈与の課税方法
次の2種類の制度がありますので、その違いをしっかり確認しご参考ください。
【暦年課税】
①税率:10%~55%(贈与額が高いほど税率もたかくなる)
②非課税枠:110万円(1年間)
③適用条件:なし
※年間110万円までの贈与であれば非課税となります。
※相続開始前3年以内の贈与は、相続税に加算されます。
【相続時精算課税】
①税率:一律20%
②非課税枠:2500万円
③適用条件:60歳以上の親や祖父母から、20歳以上の子や孫への贈与
※一度相続時精算課税を利用すると暦年課税へは戻れません。
※相続税の申告時に贈与税の清算がされます。つまり相続税額に変わりは生じないことになります。
⇒しかし、財産を早く子供へと引き継げたり、将来価値が上がる土地や株の場合は贈与時価格での計算のため節税が可能となります。
3.まとめ
・相続税対策は、早めに計画しこつこつと取り組むことが重要!!
・生前贈与では、『暦年課税』と『相続時精算課税』を賢く選択し活用する!!